2010年9月26日日曜日

金沢日記 秋 2

  
  
新郎Yさんと新婦Yさんは、今はあまりされないその土地ならではの古式にのっとったお作法でお式に臨まれたそうです。

お式の当日、新婦はご自宅で花嫁のお支度をされ、お仏壇にお参りし、その後、お嫁いりする新郎の家に行き、玄関の前で、新郎、新婦それぞれの家の朝一番に汲んだお水を竹の入れ物に入れ、花嫁はそのお水を「かわらけ」という素焼きの
杯に同時に注いで飲み、「二度と繰り返さない」という意味でその盃を玄関先で割ってから入り、新しく嫁ぐ先のご先祖のお仏壇にお参りするのだそうです。

この時、新郎のお家の仏間の入り口に、この土地ならではの「花嫁のれん」という加賀友禅の「のれん」をかけるそうです。

家紋が染め抜かれた襖2枚分の「花嫁のれん」は、花嫁さんが嫁ぐときに持参し、これをくぐって嫁ぎ先の仏間に入った時、花嫁の新しい人生が始まるという意味があるそうです。

そして何故「のれん」なのか?と、調べてみると、
「のれんが風になびくように、婚家の家風に早くなびき(馴染み)ますように」ということ、そして、仏壇に参る前にのれんをくぐることによって、頭についた穢(けが)れを払う、といういわれがあるそうです。
もちろん、男性が婿入りの時にかける「花婿のれん」もあるそうです。

こんな古いしきたりを大事にするお二人がとても素敵だなぁと思いました。







0 件のコメント:

コメントを投稿